紳士服のデザインを手がける父のもとで育ちました。
スーツのシルエット。生地の質感と重なり。シャツの襟とネクタイの幅。靴のトゥの形、革の種類、紐の結び方。裾とのわずかなバランス。
装いはひとつの“構造”であり、細部にこそ美学が宿ることを教わりました。
流行ではなく、時を経ても変わらない上質さ。あるいは、時とともに美しく育っていくもの。
その基準は、今も私の中に息づいています。父はもうこの世にいませんが、美しいものに出会い、選ぶたびに、かつて教わった視点を思い出します。
銀行勤務を経たのち、憧れていたニューヨークコレクションにも参加する
アメリカのブランドに自ら飛び込みました。
洋服だけでなく、音楽、空間演出、ヴィンテージの什器やファブリックに至るまで、世界観が細部まで徹底された場所でした。
そのブランドから派生したジュエリーとの出会いが、私が“身につけるものの力”に惹かれる原点となりました。
装いは単なる服ではなく思想であり、身につけるものは、その人の在り方を静かに映し出す。
その感覚は、今も変わりません。コロナ禍をきっかけに、かつて触れていたジュエリー制作の経験を活かしながら、インドから天然石を選び、扱い始めたことが現在の活動の始まりです。
天然石とカレンシルバーを中心に、強くしなやかな大人の女性の日常に寄り添うジュエリーを提案しています。
特別な日のためではなく日々の装いに自然と馴染み身につけるたびに静かに気持ちを整えてくれるもの。
流行ではなく、ときめき。価格ではなく、心の豊かさ。
忘れられない第一印象があるかどうか。それが、私の選ぶ基準です。